引き寄せの法則は法則じゃなかった!?現実的に夢を叶える人の「希望」についての本を読んだ話

引き寄せの法則は法則じゃなかった!?現実的に夢を叶える人の「希望」についての本を読んだ話

こんにちは、40代、50代から残りの人生を納得感のある生き方をしたい人のメンタルコーチ、木瀬理恵(有賀透子)です。

Making Hope Happen. Create the future you want for yourself and others. (希望を生み出す)」という本を読みました。2014年に出版された本です。(アマゾンのアフィリエイトリンクです)

著者のシェーン・ジェイ・ロベス(Shane J Lopes. phD.)博士は、カンサス大学で研究をした後に、強み発見テストで有名なクリフトンストレングス・テストを開発したギャラップ社の上級サイエンティストを努められた、Hope(希望)研究の第一人者のお一人です。

とても残念なことに、博士は2016年7月に46歳で急逝されています。

この本のテーマは「希望(Hope)の力)。ロペス博士が希望研究にハマったきっかけは、研修医の時に出会った、人生すべてに絶望した一人の男性です。

この男性は、病気になり彼のすべてをかけていた農場を手放さないといけなくなり、この先の人生への希望を完全に失ってしまい、今すぐにでも自分の人生を終わらせたい衝動が強く、精神的にとても不安定な状態でした。

その後、ロペス博士との対話を通じて「将来への希望・期待」が、その男性が前を向くきっかけになり、将来への希望を持つことで、彼の人間関係までもが良くなるのを目の当たりにしたことから、「希望の力」について深く研究されるようになったそうです。

この本は、「希望の力」について、現実社会で成功しやすい人の「希望の持ち方」や、希望を持ちながら、ゴールを達成するための作戦などが紹介してあり、ライフコーチとして読んでもとても面白く、現場で使える知識やテクニックも満載で、とても良い本でした。

たんなる「希望」と侮るなかれです。

この本の中から、特になるほど〜と納得したポイントをいくつか紹介します。

音声で聞きたい方は、ポッドキャストからどうぞ。

目次

希望は学べるスキル

希望がどれだけ重要だと言われても、持って生まれた素質だったり、その時にどこかから勝手に降ってくるようなものでは、役に立ちません。

が、安心してください。

この本のメッセージはとてもシンプル。

Hope matters.
Hope is a choice.
Hope can be learned.
Hope can be shared with others.


希望は、大事
希望は、選択
希望は、学べる
希望は、他の人とシェアできる

希望は学べるだけでなく、「選択」なんですね。希望を選ぶのも、希望を選ばないのも、大人の私達にとっては、自分次第。

ちなみに、ロペス博士によると希望とは、次の2つのことを信じていること。

  • 将来は今よりも良くなる
  • 自分には、その変化を生み出す力がある

です。

ただ将来は良くなると期待するだけでなく、自分でその変化を生み出すことができると信じること。この両方が揃っていることがポイント。

あなたは将来に対して、どのくらい希望的ですか?

希望は学べる

A地点からB地点へいくために

ロペス博士が希望研究の中で大切にしていたのが、現在(A地点)から将来(B地点)に到達できるという希望です。

いわゆる、目標を達成する力となる期待。

そのコアとなる考え方を紹介します。

目標(B地点)へ向かうためには、たくさんの道がある
・その中には、困難や課題がまったく無い道は一つもない
(←重要!)

この二つの認識をもって、B地点へ進もうとする人ほど、希望的な人で困難を乗り越える力をもっているそうです。

私自身を振り返ると、それなりに人生経験もした50歳になって読むと当たり前なのですが、20代、30代の頃はまったく分かっていなかったと思います。

例えば、この彼氏と別れたら、もう絶対に幸せになれない。この大学に落ちたから、将来の道は閉ざされた。

幸せになるための男は一人だけじゃない!世界に男性は39億人います(2020年)。成人男性の数はわかりませんが、男女比はほぼ1:1ですし。

大学で将来が決まればよいですが、希望ではないの大学でも、いくらでも将来の可能性はあります。

他にも、なにか簡単にパッと成功できるような習い事を探して10年以上も自分探しで彷徨う(私です)とか。

困難のない道(裏口入学)を期待しているから、現実的には何もすすまない。

これから、何か目標に向かう方は、最初にこの2つの心構えを忘れないで、希望をもって始めようと、あらためて思いました。

ゴール達成の希望の持ち方

引き寄せの法則は法則ではない

個人的にツボったのは、ロペス博士が引き寄せの法則は、法則なんかじゃないよ。とアッサリ書いているところ。

Sorry, the so-called law of attraction is not a law, and telling yourself “I will have enough money for everything I desire” will not fill your wallet, no matter how many times you repeat it.

Making Hope Happen
by Shane J. Loves, Ph.D.

ごめん、いわゆる「引き寄せの法則」は法則ではないから、いくら自分に「私は望むものすべてを手に入れるだけのお金を持っている」といいかせても、何度その言葉を繰り返したところで、お財布にはお金は入ってこないよ。

10年も前にロペス博士は、引き寄せの法則は法則ではないと言い切っていました。

やっぱりね。薄々気がついていたけれど、ハッキリ断言してくれてありがとう!スッキリしました。

引き寄せの法則といえば、日本語では「願えば叶う」ですが、実際は、願うだけで叶うか?といったら、残念ながら当たり前ですが何も変わらない。

「願っても叶わない」ことが多いので、「法則」として成り立たせようと、あれこれ後出しジャンケンのように、色々と出てきます。

実は、引き寄せの法則には他にある12の法則が含まれているとか、顕在意識で思っていることではなく、潜在意識で考えていることが現実になっているとか。

現実は、

  • 願えば叶う(ことはあるけど、ただし願うだけでは叶わない)。
  • 願って、現実的に行動したら、願いは叶うことがある。

これを究極的に要約すると『願えば叶う』。

こう考えると、もはや引き寄せの法則は、秘密でも魔法でも法則でもなくて、言葉のあやのような気すらします。

冷静に考えると「法則」にしたことが間違いだったと考えるほうが自然な気がしますが、どうでしょう?

引き寄せの法則は法則ではなかった?

強気の願望(ファンタジー)は逆効果

ロペス博士が本の中で面白い研究結果をいくつか紹介していました。

研究については、ポッドキャストで詳しく紹介しています。興味のある方は、こちらかお聞き下さい願うほど叶わない?心理学的「希望」のサイエンス)。

ニューヨーク大学のGabriele Oettingen博士らのグループが行った研究です。

  • 1年間のダイエットプログラムで、たくさん痩せた人たちのマインドセット
  • 不況下の中で就活をして、好条件で就職を成功させた「勝ち組」のマインドセット

を調べたところ分かったのは、

一番ダイエットに成功した女性達も、就職「勝ち組」の人も、希望の持ち方が共通していました。

現実的に結果を出す人の「希望のスイートスポット」は

1.結果に対して高い希望を持っていた
2.結果を得るまでの過程に対して、現実的に困難を期待(予測)していた

です。

逆に、もっとも結果が悪かった人は、以外にも一番ポジティブな人たちでした。

1.結果に対して、かなりポジティブな期待(ファンタジーをイメージしている
2.その結果を、自分は簡単に得ることができるという、非現実的なほどのポジティブな期待

というとても高い期待を持っていた人たちです。

ダイエットが成功しやすいのは、私は痩せて理想的な体型になることができるという期待を持ちっつ、同時に、痩せるには簡単ではなくそれなりに大変な思いをすると現実的に思っている人

逆に、簡単にすぐに痩せて理想的な体型にあっという間にあまり苦労せずなれると、超ポジティブな妄想を持っている人ほど、ダイエットが続かない

就活の勝ち組は、自分はいい会社に就職できるという期待と、ただし就職難だからかなり厳しい道のりになると現実的に予想した人です。

逆に、自分はいい会社に就職できるし、それほど苦労しなくても就職できるだろうと超楽観的でポジティブな期待をもっていた学生ほど、苦戦し、結果として低い給料の職場に就職していました。

もちろん、個人差もありますが、なんとなく分かるような気がします。皆さんは、心当たりがありますか?

ロペス博士は、この結果から、むやみにポジティブに望む未来を想像するだけというのは、Wishful thinking(神頼み思想)になってしまい、実際はゴールにたどり着かなくなることが多い。と諭されています。

昨今、何でもポジティブ万歳!!の風潮もありますが、悲観的になることなく、将来に希望をもちながら、同時に困難も「現実的」に見る人ほど、現実的に成功しやすい。

希望のスイートスポットを覚えておくと人生を進める鍵となると思います。

今日は、ここまで!

少しの勇気とともに🍀
メンタルコーチ
木瀬理恵

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私の仕事は、40歳すぎの方が、精神的にも現実的にも充実して、より豊かで実り多き善き人生を送る方法を、独自の視点で分析して、ロジカルに分かりやすくお伝えすることです。

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参加された方の感想です。

私も参加させていただきましたが、「私のサボり癖の原因はそこにあったのかー!!」とまさに”アハ体験”がありました

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この記事を書いた人

40代、50代のためのメンタルコーチ。後半の人生をより豊かに善く送るための方法を独自の視点でお伝えします。The Life Coach School 認定マスターライフコーチ。元遺伝子編集研究者の理系女子。コーチングは愛と勇気。

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